サンライズスイーツ 備忘録2
時代問題1
ホテルサイドの五重塔をモデルにデザインして欲しいと要望を受け 創建当時 (800年前後)に時代設定をして基本プランを進める事にしました。
すぐに問題になるのは色の問題です。見た目の印象を大きく作用する色ですが
創建時の五重塔が赤である事は、色々な復元図で目にして知っていましたが、 (初層の御開帳のおりに私自身確認) 景観条例も有り早くも挫折。
また、ホテルサイドの要望も有り現状東寺に合わせ古色仕上げに落ち着きました。
実は、この後何度も何度もこの問題に行きあたります。
まず瓦について
奈良時代の瓦の研究を調べると軒瓦は、単弁もしくは復弁蓮花紋である事は、
間違いないのですが、現状の東寺は三つ巴の紋が葺かれています。
五重塔は何回も火災に見舞われ現在の五重塔は、寛永21年(1644年)に再建されています。
どこかの時代で瓦の紋が変わったのでしょう。
一口メモ
平安神宮(京都、岡崎)の瓦が緑色だと知っていますか?
平安神宮は平安時代の大極殿をイメージして作られましたが
建設当時は緑瓦の出土により、緑色の瓦で葺かれることになったのですが、
近年の研究では軒先と棟瓦のみ緑色ではないかと言われています。
現状の軒瓦 「三つ巴」東寺にて撮影
蓮花紋 浄瑠璃寺にて撮影